: 35125
: 1863
疑問符の破片が集う、 目を凝らせば、 意味すら当てられぬ赤、 光で陰る。 掠れて消え、(忘れないで。) 霙、 寂しさが度を増す、 足を凍らせ顔を透化する、 加速度さえ蔑んだ、 風が吹き荒ぶ。 藤の葉の、 下に祀られた 痕跡、 雨垂れの先。 如何な誤算も、 海虎の尾、ケロシンは燃え、 三日月の朝に。 訳も無く多々ある、 廃れた破壊も、 霊像の前では意味もなさず。 「泣いても、 泡沫になるだけ」と知るも、 出鱈目に叫んだ。 泥みに沿うモノすら 案山子と笑われるのも 奈落の底の記憶 何時か忘れて仕舞うでしょう 夜が更けてく、 暗示、 詰められた磁極は、 先も見えず 目眩すら覺えて? 盈合わせたクリメーション、 窓に身を委ね。 濫觴に、 恨みの数 解毒し消え、 宵迫る街。 焼ける空の光る点と、 「さよなら」の瑕疵、 Sに呑まれていく。 過度な揣摩臆測の先にて、 煎じた垢 濾しては、 騙り語る肩を並べるのは、 靡く草木の所為か? 「他意は無慈悲」と。 筏は流せぬ儘 烏は鳴かず終いで 菜葱の瀝青 嵩む 何時も忘れずにいたくて 電荷と化す