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君が、ここにいるとするなら、 いつまでも、誰かを探しているの。 君が、ここにいるとするから、 いつまでも、誰かを思い出させる。 僕が、そこにいるとするなら、 どこまでも、何かを探しているの。 僕は、君を探しているのに、 どこまでも、遠く離れてゆくのは… 回転の所為でした。 夜空が描いた青さと、 街灯の傍で待っている。 あの道も今は同じ色に染まって。 失った一つの今日も、 過ぎ去れば何もない様に、 朝日に照らされて消える、 「そんな想いなら忘れようね。」二人きりで。 君が、ここを去るとするなら、 どこへでも、歩いて行けるのだろう。 僕は、進むことも出来ずに、 立ち尽くす。 信じられなかったのは… 永遠の所為ですか? 針は回り続けるだけ。 それだけが剥がれやしないの。 忘れることもできないまま焼き付いてる。 嫌いだと呟いてもさ、 本当は分かってる。でもさ、 終わりがいつか来るのならば… これでいいの。 影が伸びた先へ君は、 「また会おうね」と、手を振った。 見えなくなるほどに、暗く沈んでいく 続く地平線の向こう、 足跡を辿ればきっと。 眠れない夜の旅路で、 途切れたはずの闇でさえ、 僕らの中では忘れぬ様な、思い出だね。