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ひとり鼻歌。 見果てぬ夢。 曇天の下で、 希う。 久遠の時巡る、 また会えるように、 てるてるぼうずかざり、 ハレのヒをまちのぞむ。 あの日の空は あまりに暗くて、 紫衣纏う花のようで、 幻想と、 久方に問う、 ある雨の日の話。 ひとり溜息。 夙夜夢寐にも、 暗天の下で、 想い馳せる。 繰り返してもまだ、 辿り着けずいる、 てるてるぼうずかざり、 イツのヒもまちのぞむ。 この日の空も あまりに暗くて、 秋桜の花のようで、 幻影と、 雨霧に問う、 曇り空の向こうに。 言霊の報いは、 二度と償えずに、 やがて虹に溶けゆき、 見失い、 そして終る。 あの日の空は あまりに暗くて、 紫衣纏う花のようで、 幻想と、 久方に問う、 ある雨の日の話。 あの日の空は あまりに暗くて、 紫衣纏う花のようで、 幻想と、 久方に問う、 ある雨の日の話。 ひとりまた落ちる。 邯鄲の夢。 寒空の下で、 なにを願う?