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携帯が鳴り止まず、 頭を抱えるのなら、 空の頭蓋を回しても、 子供だましの音が鳴るのみで、 見切りをつけて忘れたのなら、 明くる日は見えぬでしょう。 埒のない蟠り、 重力に身を任せて、 赤らさまな壁に近づいて、 狼狽するのでした。 黒い板だけ踏みしめて、 その感覚だけで歩んでいる。 高の知れたその波では、 意味など無いのでした。 夢現が廃れ、 思考が止まるのは何故? 辺り一面の壁から、 異邦の子守歌が聞こえても、 支柱に絡まる朝顔には、 明くる日が見えていた。 意味の無い行動を、 信じて信じるのなら、 未だに訪れぬ安息と、 共に死に至るでしょう。 高の知れたその波では、 その感覚だけで歩んでいる。 黒い板だけ踏みしめて、 全てあなたの意味です。 あなたが意味を失うなら、 あなたは何者なのか? 高の知れたその波では、 その感覚だけで歩んでいる。 黒い板だけ踏みしめて、 全て ◌ の意味です。 形など無かった。