: 1970
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醒めない夢を見てみたくて、 本当の幸せを知りたくて。 日照暑い街は焼けて爛れて、 月の無い夜は少し暗くて。 継ぎ接ぎでも。 見た目だけでも、 本当の世界を知りたくなりました。 窕を眺め続けてたら、 視界が少し歪んで、 気が付けば其処は夢の中、 鉄の雨が降っていた。 消えた幸せを望んでみたり、 奇しい世迷言信じてみたり。 正確さを正確さとして視れずに、 地の底で生きる屍です。 知り得ないのに、 知りたくない。 自分が自分じゃ無くなって逝きました。 沈んで霞けたこの夢に、 縋り続けて痛くて。 こんな自分の愚かしさに、 気付ける筈が無いのに。 窕を眺め続けてたら、 視界が少し歪んで、 気が付けば其処は夢の中、 掠れた声で嘆いて。 さようなら 沈んで霞けたこの夢に、 縋り続けて痛くて。 こんな自分の愚かしさに、 気付ける筈が無いのに。