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独り言を吐いた。 「白に隠れてしまうのだ、 閉ざされて消えてゆく。」 思い出せずにいた。 其れは、 只忘れ去られて溶けてゆく、 まるで落ちてくる雪の様。 其れでも、 この契り、 今でも、 覚え続けていた。 喩え、 此の詩が嘘でも。 誰も居ないとしても。 此の場所で、 何時迄も、 待ち続ける。 屋根の下で。 軋む細雪と共に、 追憶を 眺めて。 届かない儘の景色は、 静寂へと 孰れ全て誘う。
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独り言を吐いた。 「白に隠れてしまうのだ、 閉ざされて消えてゆく。」 思い出せずにいた。 其れは、 只忘れ去られて溶けてゆく、 まるで落ちてくる雪の様。 其れでも、 この契り、 今でも、 覚え続けていた。 喩え、 此の詩が嘘でも。 誰も居ないとしても。 此の場所で、 何時迄も、 待ち続ける。 屋根の下で。 軋む細雪と共に、 追憶を 眺めて。 届かない儘の景色は、 静寂へと 孰れ全て誘う。