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雨の降る夜に目を閉じる。 還した土に耳を澄ます。 傀儡を求め地を躙り、 憶えたものが無知に変わる。 切り裂いた花には、 渦の巻いた何かが、 悪戯に其の身を投げ出すなら、 身震いが止まらないの。 凍えた両足と 燃えた腕を拭う。 底無しの領域に、 見えるものはあるの? 奪われた両腕と、 噛んだ足を見つめ。 重力に身を委ね、 目盛りを消して征く。 雪の降る朝に目を覚ます。 忘れたものが灰に変わる。 廃れた核が街を緩め、 其処に電子を流し込んだ。 切り開いた節に、 葦が零れて落ちる。 ぐちゃぐちゃに其の身を砕くのなら、 終わりは見つけられるの? 歪んだ水滴と 逃げた時化に頼る。 臆病な寛解に、 生きる義理はあるの? 蔑んだ形相と 飲んだ箱を眺め。 空想に死を重ね、 愚者を嘲笑った。 切り裂いた花には、 渦の巻いた何かが、 悪戯に其の身を投げ出すなら、 身震いが止まらないの。 凍えた両足と 燃えた腕を拭う。 底無しの領域に、 見えるものはあるの? 蔑んだ形相と 飲んだ箱を眺め。 空想に死を重ね、 愚者を嘲笑った。