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往亡日の遥か下を 這っていく、 白ばんだ烏の羽が 虚言を吐く、 解す事が出来なかったのは、 妖しさとか。 秀麗さとか。 終わりまで此処に在るかの如く、 燦然と輝くでしょう。 囂しいその乱鴉が 翔んで往く、 心に彫り骨に鏤み 土に還る、 誰かの為推し量ったのは、 妖しさとか。 秀麗さとか。 終わりまで此処に在るかの如く、 燦然と輝くでしょう。 斑模様の碑が、 その虚実を齎し、 薨ずる魂の後ろで、 静かに哂ったまま。 斑模様の碑が、 その虚実を齎し、 薨ずる魂の後ろで、 静かに哂ったまま。