: 701
: 44
月明かりが差し込む窓に、 紛れもなく佇む星達が、 反転して消えていった。 全て希望の所為です。 止まぬ雨は人知れず、 誰かの足跡を消して、 指先に感じる温度、 全てが懐かしい。 大空に羽ばたく君を、 見守ることしか出来ず、 最期は声も聴けぬ儘、 骸と化すのだろうか。 月明かりが差し込む窓に、 紛れもなく佇む星達が、 反転して消えていった。 全て希望の所為です。 咲いた花は何時か枯れ、 揺らいだ水面に消えていく。 あの時の記憶辿って、 来た道戻るだけ。 微かに覚えている唄、 口ずさむことも出来ず、 開いた口を縫い合わせ、 棺の中で眠った。 闇を照らすあなたの声が、 あの世での道標となるから、 迷わないで此方へ、 全て包み込んでよ。 月明かりが差し込む窓に、 紛れもなく佇む星達が、 反転して消えていった。 全て希望の所為です。 あの日消えた君を追いかけ、 何千と時をかける少女の、 最期に言った台詞は、 全てあなたの所為です。