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離れて、書き留めて、 現れて、また、離れて、 揺られて、掻き消され、 いつまでも、 この儘で。 硝子越しに、眺めていた。 杭を打たれてまた、消え。 それでも尚、背を追いかけて、 暗中模索、また船を漕ぐ。 やがて、 雨は傘を突き、 頬を濡らすだけ。 そんな事ばかりで。 嫌になる。 何もかも。 潤けて、溶かされて、 また誰かが、堕ちてゆく。 降られて、雨霰。 徒花は、枯れ果てて。 離れて、書き留めて、 現れて、また、離れて、 揺られて、掻き消され、 いつからか、 此の儘で。 身体はまだ、バラバラな儘。 井戸の水は濁る儘。 毒にすらも、薬にすらも、 暮れど、未だなれやしないや。 荒ぶ、鐘の音が響き、 瑠璃を粉々に。 仲違いだらけです。 されど、また、 夜は明ける。 術など、最初から、 持ち合わせてはいないさ。 自ら、 切り開き、 見つけ出し、 手の中に。 乱れて、笑われて、 離れても、また、現われ。 切られて、空回れ。 そしてまた、恥晒せ。 離れて、書き留めて、 現れて、もう離れず。 揺られて、 絆されて、 いつかまた、 この場所で。/いつかまた、この場所で。(注:字幕が二つある。)