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其れは、天を仰いだ、 暁の解。 水面の歪み、 禁足地へと、 歩を進めた。 先の鳥居、 木々の先、 広ぐ溟海。 線香の煙、 鳴り響く鐘の音。 遊びましょ? 早く、 さぁ、此方へ。 手を小招く。 我他彼此の境地へ。 夢を描いて、 解けた眼差し。 伝うことも無く、 忘れ去られた。 静寂の中で、 待ち続けた。 未だ陽は輝いているから。 華を写して、 吐いた言葉は、 咲う事さえも、 消して終うの。 続く夢の後で、 書き下した、 もう届かない。 全て極夜の所為です。 救済措置が在ると信じて、 症状見て見ぬフリする狂信。 時報に希望を異様に求めて、 蓬けて死んでく灰かぶり。 仮初の愛想尽かした回答、 清めの酸素を銜えた肺胞。 怨言漂う海溝の底。 山岳紛いの嘘の数。 人間皆阿保ばっか! 問い掛けは、憶えますか? 心は、枯れましたか? 心拍は、測れますか? 音色は、好きですか? さぁ、次元の壁を超越るのだ。 之ノ世界ハ...... わたしの時だ。 欠けた曇り空と、 薫るは隠し事。 追い附けないや、 背伸びしても尚。 其れは、天を怨んだ、 暗がりの声。 瞳のひかり、 あなたの下へ、 手を翳した。 届かぬ、 届かぬ想いは、 首を絞め、 胸を刺した。 火の揺らぐ灯籠の横、 冠すは黙考にして。 亟を弁えて。