: 2017
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眠りに堕ちた月と独白の退路 回路、二重の街 雲を突き抜け摩天楼 崩れていく心 黒い人影が其を縛り 月の精にも手に負えない悪夢を 見せ、 星、 未だ、 屹度、 毀れていく。 おげんきですか げかいのみなさま くものうえよりたかく いちどのぼりきれば おりられない いっぽうつうこうの 今際の際 淀んだ曇り空の中/辺りを見渡せど皓い溟 氷る指先の端を糺せ/誰にも知り得ない音素の列 逝先判らず仕舞いの線路も 黒い雨も降り続けるでしょう /不穏さを奏でる墓の隊列 頽廃、ダイアローグはモノローグへと変わるのでしょう 私、風船欲しいな。欲しいな。 薄暗くて、煤に塗れた記憶なんかで嗤えない もう少しだけあと少しだけ。 封印されたくないな。 だけど私は二人も要らない。 要らない。