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指の先で触れた、黒い液体がある。 それは夜に溶け込んでいる様で、日差しに当たらず、 誰も気づかない。 雨の畔に手を招かれて、 引き込まれて、暗く呑み込まれて、 見えないままです。 夢は諦めました。 見えないモノを募る。 嫌いなモノもあった。 それは忘れ難いモノであり、血潮に染まっていく。 睦まじく、 結ばれて 解けない儘の赤糸、 絡んで往く ひたすらに 苦しいと思うだけです。 全てサイトの所為で。 手が届かないほどに遠くて、 見えるだけに、耳を澄ましてしまうのです。 音すら、 届かずに死ぬのでしょう。