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いつかの闇夜の中心を 切り裂けは出来ずに、 耳元を喰らう妾の子が 錯乱させる。 剣呑さとは? 見苦しさとは? 頭の中から崩れ落ちて。 月下美人が、 枯れ果てていた。 届きはしないから。 夢追い人が眺めていた 蒼空が眩しくて。 煙草の煙が棚引いては 訝されていた。 靉靆だとか、 赦してだとか。 上辺だけの言葉が耳を刺す。 剣呑さとか、 見苦しさとか、 未だ解らぬけど。 咎めど哭けど戻りはしない、 記憶から消し去れども。 逃れは出来ないから逃げ惑う、 退路が絶たれていた。 咎めど哭けど戻りはしない、 記憶から消し去れども。 逃れは出来ないから逃げ惑う、 退路が絶たれていた。