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毒に塗れた欲望、 浮き世離れの感情。 正常に戻れる時には、 疾うに廃れてるオチだろ? どうも世界は狂るってて、 気づいた頃には遅くて。 箱庭に佇んでいても、 執拗に追いかけてくる。 涙さえ、 いつしか消える。 ヨトウガが腐ってた。 喉を掻き毟れど、 消えぬ痛み、 気絶したり。 邪な感情が育ち、 やがて動かなくなる。 陽炎に照らされて、 視えたモノは、 消えた木の葉。 時は戻せないと知って、 前に進めずにいる。 土足で踏み躙る最期で、 虚け者は情を知る。 寂寞に囚われた頃には、 価値が無いと解るのです。 為す術無く崩れて落ちて、 意味も忌みも消えるのです。 破綻した様な呻き声で、 屍を葬るのです。 涙さえ、 いつしか消える。 ヨトウガが消え去り朽ちました。 喉を掻き毟れど、 消えぬ痛み、 気絶したり。 邪な感情が育ち、 やがて動かなくなる。 陽炎に照らされて、 視えたモノは、 消えた木の葉。 時は戻せないと知って、 前に進めずにいる。 夢が潰えて、 今は、 声にならない声を出している。 全て届かぬ所為です。 喉を掻き毟れど、 消えぬ痛み、 気絶したり。 邪な感情が育ち、 やがて動かなくなる。 陽炎に照らされて、 視えたモノは、 消えた木の葉。 時は戻せないと知って、 前に進めずにいる。 時に抗えなくて、 感じる永遠、 瞬ぐ刹那。 孤独を払い除けれずに、 錆びた銅と化すのです。 小突かれた手足が腐り、 優しい歌声を耳に残し、 飛び立とうとしたのか。