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盾を穿つ白い槍でゆっくり倒れ込み、 雨も凍る間氷期で見た秘密です、 明け暮れの無い壊れた朝、 戸惑いに隠れて誤魔化して。 忘れたふりして あなたが傷つかないように、 湿った一の指で口を塞いでた。 愛で続ける言葉 河原鳩の羽が落ちて、 パタリ飛び立つのに 五尺二寸の背が伸びなくて、 背伸びしたって届かなくて。 息も潜む白い箱でゆっくり眠り込み、 指も割れる四季終わりに見た秘密です、 明け暮れて来た壊れた夜、 うつろいに隠して誤魔化した。 忘れたふりするわたしが 傷つかないように、 遅れた十の指で耳を塞いでた。 愛で続ける言葉 河原鳩の目が落ちて、 パサリ千切れるのに 六寸二分の羽が伸びなくて、 慰めなんて届かなくて。 忘れたふりして あなたが傷つかないように、 湿った一の指で口を塞いでた。 愛で続ける言葉 河原鳩の羽が落ちて、 パタリ飛び立つのに 五尺二寸の背が伸びなくて、 愛で続ける言葉 河原鳩の目が落ちて、 パサリ千切れるのに 六寸二分の羽が伸びなくて、 私は誰かわからなくて。