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森の中 小さな集落があり、 青い空の下 楽しげな話し声が聞こえる。 世界の外でヰインと機械が動き、 誤りの示唆が煩く鳴り響くのです。 大きな揺れがあり、 真っ赤に染まる視界の中から現れた それの姿は醜く、 声を聞くまでもなく逃げてしまうのです。 どろりとした生物、 混ざりゆく四角い箱、 ガタリと振動するビーカー、 言うことを聞かない人間、 忘れなくてはいけません。 燃え盛る炎が照らす夜の道、 黒い空の下 キラリと刃が煌めくのです。 世界の中に存在している筈なのに、 干渉できずに 声も出せず立ち尽くすのです。 大きな揺れがあり、 青色の壁の向こうから現れたのは、 無意味に虐殺をする 声を聞くことのできない種族たちです。 徐々に閉じた声帯、 あなたに隠れた心、 ガタリと単純化する四肢、 無駄だと言われる行動に、 眼を叛けたくなるのです。 大きな揺れがあり、 真っ赤に染まる視界の中から現れた それの姿は醜く、 声を聞くまでもなく逃げてしまうのです。 どろりとした生物、 混ざりゆく四角い箱、 ガタリと振動するビーカー、 言うことを聞かない人間、 徐々に閉じた声帯、 あなたに隠れた心、 ガタリと単純化する四肢、 無駄だと言われる行動に、 匙を投げてはいけません。