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記憶した失物共が、 夜を求め動いていて、 心許ない器には、 蟒蛇も逃げ出す様で。 二人三脚の合図で、 止め処も分からない者は、 乱雑な思考回路を通して、 忘れるのでしょう。 連雀が、 瑠璃草を食み、 啼いた儘壊れました。 それは赤い月が示す、 破片を裂いた方の腕。 何も考えぬ人等は、 我儘でしょうか? それは電気的信号が、 脊髄に刺す青い花。 その意味が解らないのも、 無知の所為ですか? 言伝に聞いた譫言が、 灯篭に流されていて、 伴食宰相の如き身は、 肉塊すら嘗める様で。 眦の無い者の背は、 何処とも分けられぬ故に、 湾曲した声帯を通して、 錆びてしまうのか。 連雀が、 瑠璃草を凪ぎ、 啼いた儘死んでました。 それは赤い月が示す、 破片を裂いた方の腕。 何も考えぬ人等は、 我儘でしょうか? それは電気的信号が、 脊髄に刺す青い花。 その意味が解らないのも、 無垢の所為ですか? 別れを告げた、 彼等の影は揺れていた、 全て衆愚の所為です。 それは赤い月が示す、 破片を裂いた方の腕。 何も考えぬ人等は、 想望も、 後悔も、 しないのです。 それは電気的信号が、 脊髄に刺す青い花。 その意味が解らないのも、 衆愚の所為ですか? 硬い意思すら、 捻じ曲げてしまう言葉だから、 正義は崩れるだろう。