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陽が沈み出した楽園を、 壊しだす愚弄の音を、 啀み合う夜の月の中、 裂かれた心は、 黒く染まり出す。 全て夢なら良かったのに。 見えなくなるのは、 こわされた心を閉ざしてしまうからなの。 手繰り寄せられた僕のこの想い、 忘れる事は出来ないので、 やめてやめてと叫ぶ声は、 醒めぬ夢へ堕ちるの。 陽が沈み出した楽園を、 壊し出す愚弄の音を、 啀み合う夜の月の中。 裏切られた天命は、 言葉を失うのです。 嗚呼、切り裂いた思い出は爆ぜた。 願った、 あの日も、 全て嘘ならば、 君のことを許さないと誓おう。 それでも、 私の事を、 捨てるのなら、 殺してやる。 願いは、 潰えた、 あの日の約束も、 全部 全部 全部嘘なんでしょ? 逃がすことは無い、許しはしないでしょう。 君の事を 快楽に溺れるほどに、 只管に刺し殺してた、 これも全部君の所為なの? 失われたその記憶、 全て思い出したんだ。 切り裂いた思い出は爆ぜた。 死音の響く彼方の緋、 低廻するこの時の中、 消えてしまうだけなのです。 溶けるあの記憶達は、 もう戻りやしないから、 消えるあなたの声を聞いた。