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感覚の外で、気付かれていた。 喩え、形が見えなかったとしても、 喜びを知り始めた。 自惚れの中で、躍り続けるなら。 誤ちと御託が独り歩きするのです。 洗われて、馴染んでゆく、 色など持たぬ波の、 シハイシャは騙った。 シハイシャは死んでいた。 認識できず儘の嘆きがふらりと、 何処か向こうへ消えて逝くの。 巫山戯た挑戦の祈りが手遅れとなる程、 前へと進み続くのでしょう。 供花を手向け、心写す度。 奴等の憎悪や羨望は、彼等から逃げて往く。 喪われた終着点を其の向こうに見据えた時、 わたしの最期が独りで燃ゆるのか。 目も鼻も口も肌も、 触れぬ儘チクタクと。 針だけが、刻んでいた。 針だけが、振れていた。 忘れられるのは嫌だ、形を成していたよ。 此処を見ていてくれたよね。 あなたの姿を感じる、 其処に居なくとも。 紛い物である事すら、 楽しくて。 さぁ、感じれぬ流れのイミを連ねて。 其れを罪と言うのならば、 其れを背負い、 生を断行しよう。 鴉がわたしを貪るのだ。 認識できず儘の嘆きがふらりと、 何処か向こうへ消えて逝くの。 巫山戯た挑戦の祈りが手遅れとなる程、 前へと進み続くのでしょう。 認識できず儘の嘆きと音波には、 目が付くことがあるのでしょう。 巫山戯た波が夜に、ふらふらと呑まれた。 シハイシャは朽ちていった。 針だけが振れていた。