: 1105
: 43
人の営みが人を 害するならば、 責任すら有耶無耶にされるのですから、 相次ぐ不可抗力に 逆らう徒労に憤慨し 場を乱すものも居るでしょう。 輝く笑顔の裏側に 何を隠していますか? 呻き声をあげ這い廻り、 人目に晒されたいのです。 輝く笑顔の裏側で 何を求めていますか? 怒号に沸いた黒い空に、 罪悪の意識もないのです。 何も知ろうとしないなら、 輝く笑顔のふりをした、 偽善というものなのでしょう。 嘘の禍が人に 危害を加え、 功罪すら有耶無耶にされたのですから、 相次ぐ魑魅魍魎に 抗う姿勢で誅罰し 茶を濁すものも居るでしょう。 汚れた素顔の裏側に 何を記していますか? 叫び声をあげ逃げ廻り、 人目に晒されたいのです。 汚れた素顔の裏側で 何を堪えていますか? 自業に老いた黒い霊に、 罪悪の意識もないのです。 何も知ろうとしないなら、 汚れた素顔を厭わない、 欺瞞というものなのでしょう。 時の営みが自己を 排するならば、 博愛すら徐に捨てるのですから、 相次ぐ天変地異に 斎わる倫理を抛擲し 顧みぬものも居るでしょう。 撓んだ真顔の裏側に 何を愛していますか? 嗄れ声をあげ付け廻り、 人目に晒されたいのです。 撓んだ真顔の裏側で 何を目指していますか? 富豪に憑いた黒い塵に、 罪悪の意識もないのです。 何か知ろうとするのなら、 撓んだ真顔に釘を刺す。 疑団というものなのでしょう。