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苛まれ続けて、 蝕まれていくのです。 月夜の出ずる幼子は、 逃げ場所を探してる。 空回る絵空事は、 水溜まりの中、 少雨のふり注ぐ雨の中、 また消えた。 退廃に溺れて、 くらくらと眩暈する 彼のようにはなれないと、 蔑まれていたのです。 咲いた花も、 散り燃えて、 消えてしまうのでしょう? 戯れに描いた世界では、 諦観を謳い、 星月夜を見て泣いていた、 それも全て君の所為。 あの方のようになりたいけど 私にはなれやしないんだろうな この星も、 この夜空さえ、 軈て壊れるだろう? 戯れに描いた絵空事、 焦燥に駆られて、 劈く音に苛まれて、 僕の所為と謳うのです。 宵を彷徨う光の先へ、 蠢くあなたは、 記憶を失ったのも全て、 全て月夜の所為です。