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水中の遺伝子が 不意に損傷され、 無知ながら地に足をつき 這いまわるのでした。 陸上の有機体の 神経が改良し、 世間の生死の規定を 変更したのです。 やがて集合体が定義され、 抽象的な生命が出来て、 それを文明と称しました。 粗雑な発達が 理解の齟齬を生み、 蔓延る利己主義の 餌食になるのです。 苦境が祈りを 捏造してしまい、 自身を蝕み 他人を僻んで、 得られた意思疎通では 痛みを伴いました。 身を削ることは 集団が正義とし、 根本的なイドが 圧されてしまうでしょう。 文明が進歩して 科学が正義とされ、 苦痛を和らげる信仰が 懈怠されゆくのでしょう。 やがて人々は苦悩から 逃げる術を失い、 塩基を受け継ぐことですら 望まなくなるのでしょう。 ここに文明が進歩して 科学が正義とされ、 苦痛を和らげる信仰が 懈怠されゆくのでしょう。 やがて人々は苦悩から 逃げる術を失い、 塩基を受け継ぐことですら 望まなくなるのでしょう。