鍵の掛かった小部屋で、 小さな言葉を積み上げる、 如何様に礫を投げるも、 誠、非ず。 鍵の掛かった小部屋で、 大人を欺くように叫ぶ、 光の卵が音を立て、 やがて世界と為すのです。 血の匂いがするダガーの 側面は拭き取れず、 軽薄なピラニアに見つかり、 目も当てられなくなるのです。 依怙贔屓の糸車が、 摩擦で擦り切れる、 吝かな火種を祀るもの、 老いに気づかず、 朽ちるのです。 視野の中だけを知って、 理解者を気取るものは、 目の前の事実に気づかずに、 土へ堕つでしょう。 全てわたしの所為です。 鍵のかかった獄の辺で、 凝った水を口に含む、 驕りに溺れたモノノケに、 虫も、好かず。 鍵のかかった獄の辺で、 灼けた手帳を頭に刻み込む、 レールから外れた勤しみは、 やがて徒労と為すのです。 一途に、薫る風の 黄泉へ向かう、 ほうき星は、 羨望に眼を掻き立てようと、 夢にうつつを抜かす。 無気力な儘 海に沈んでゆく、 生き様を捨てて、 不敵な笑みを浮かべ、 ダガーを振り回していました。 依怙贔屓の糸車が、 摩擦で擦り切れる、 吝かな火種を祀るもの、 老いに気づかず、 朽ちるのです。 視野の中だけを知って、 理解者を気取るものは、 幾多の手足に身を掴まれて、 意識を削がれるのか。