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澱む、 疑念の下、 物憂げに語る湿気た顔をした君。 浮いた、 紙風船を眺めて、 蟻が地を踏んでいる。 目さえ集められず、 ただひたすら、 踊る時代の中では、 滴る雨の影を追って、 足を取られた涙。 淡く輝く星を見ては、 闇夜を照らす、 月を眺め、 踏切の音が鳴る頃に、 まがい物の夢を見た。 電池切れのクジラ、 子守唄の記憶を辿った霜焼け。 夜行性のバスに身を任せて、 身を揺らし続けている。 乗り込んだ船には、 ひたすら青く佇むだけの人影。 止まらない耳鳴りの鳴り響く、 感情の抜けた部屋。 踏切の音が鳴る頃に、 闇夜を照らす、 月を眺め、 淡く輝く星を見るのは、 全て星空の所為です。 踏切の音が鳴る頃に、 闇夜を照らす、 月を眺め、 淡く輝く星を見るのは、 全て の所為です。 煌びやかな一等星に、 気づかずにいるままで。