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見渡して 切を見る。 盲目の数杯の中で。 切を見る 発けずに。 息が酷く漏れてゆく。 発かずに 写し出す。 盲目の数杯の中で。 写し出す 見渡して。 絡まる声もそれっきり。 貌も見えなくなるのさ。 縺れ歪んだ身体の口、 誰かが神に願う声は、 下界へ響く。 五感が消え失せても、 誰かの神が見えるのなら、 ただ祈るだけ。 光り出す 度は知れず。 盲目の集会の中で。 度は知れず 限を見る。 指先が消え始める。 限を見る 界を引く。 盲目の集会の中で。 界を引く 光り出す。 続く暗闇の中で。 心在る死体となる。 朽ちて砕けた身体の指、 誰もが神に捧ぐ声は、 下界で止まる。 五感が消え失せてく、 誰にも神は見えない儘、 ただ祈るだけ。