宵闇へ誘い込む様な音、 地吹雪を融かす為に手を遣った。 惨状を、見得ぬ様に眼を、 抉らされ、血液すら見えない。 白い糸は解け、 剝かれてた瓣、 芳しい匂いはせども、 眼の所為で見えず。 愛情すらも、 此の血で融け、 「離れ離れは嫌だ。」 叫ぶ姿も見得ないままで。 ずっと一緒に居たかった。 問い質す声が聞こえ、悲惨で。 癒せずに死んで逝くのは嫌だから。 氷雪はあなたの声、凍らせ。 悶えてる姿さへも見得ない。 焔が燃え滾る。 青白く染まる世。 鴉すら鳴き病んでいた。 瞳はもう無くてさ。 啄まれて、 離れ離れ。 不意を突かれても尚、 生きているのは何故なのだろう。 ずっと一緒が痛かった。 待ち侘びた世界も、 眼が無くて見得ず。 匿名の刃物は喉を、 激しく刺し込んだ。 愛情すらも、 此の血で融け、 「離れ離れは嫌だ。」 叫ぶ姿も見得ないままで。 啄まれて、 離れ離れ。 不意を突かれても尚、 生きているのは何故なのだろう。 ずっと一緒で居れず儘。