双の翼は折り取られて、 飛び出せずにいたけど、 言い掛けの言葉、 未だに飲み込んでいるだけ、 其れで幸… 僕が此の世にもう居ないこと、 誰にも知られたくなくて、 屋上から見下ろした、 君の似姿追いかけたって、 壊れた體さえ、 消える陽炎が 届かない怪電波は、 屹度消えてくれない。 脅かす影湛えた、 涙の猜疑感じて、 拐かした道つれ黒い翳、 浮足がたつ儘空へと、 気づく綻びを縫い合わせても、 液は止まらず。 虹彩に深く杭打ち込めば、 さざめく命の光にも、 枯れ葉舞えば、 木枯らし吹く理も、 あぁ、夢の中はキミは咲うのに。 何時からこの世界は、 氷雨の中に在る。 或る幽明境を異にする、 蛙鳴蝉噪の礼賛者、 融けるキミの心音、 混ざる大気打ち震えて、 死ぬでしょう。 壊れた體さえ、 消える陽炎が 届かない怪電波は、 屹度消えてくれない。 今でも間に合うのか、 分からないけど、 全て幽霊の所為ですが、 微笑みました。