切り落とされた其の両の手で、 あなたの手は掴めず。 柔らかな愛情は未だに、 嘘を自覚は出来ず。 切り落とされた其の両の手で、 温度を感じは出来ず、 不安に付き纏われた様に、 狂い始めてゆくのです。 凍り付く此世。 冷たさを感じ、 あなたの想い出、 何時しか、 戻りは出来ぬ儘。 不快な音聞こえ、 短慮な烏は来ないままで、 解けないで! 白い糸! 今沈んだ。 全て眼の所為です。 刳り貫けず居た両の眼は、 悲惨な終わりを見て。 気が遠くなる程の景色は、 屍を踏み躙る。 刳り貫けず居た両の眼は、 惨い自分を映して、 空の愛情なんて言葉は、 僕らを表してる様で。 取り繕えずに、 屍の上を、 歪な顔をし、 不意を突かれ、 崩れ落ちてく。 故に戻した、 吐瀉物すら愛おしく思う。 中身の無い言葉は、 陰気な歌を、 口遊むだけ。 不快な音聞こえ、 短慮な烏は来ないままで、 解けないで! 白い糸! 腐りゆく拙い言葉、 飲み下したのか。