: 13976
: 397
空を這う呻き声の翅が落とされて、 霧の奥筒抜けの送り迎えを待つ。 帰り道、窓枠から陽り除けば、 いつの日か欠いて見ていた、 景色と重ね合わさる。 大穴が飲み込んでいく、 行く末を見据える者から。 取り残された、 薄命は騙らず。 ぐらりと罅割れる、 穏やかに満ちた轟音は、 ガチャリと逆回り、 騒く禰の見張る方へ、 耳を澄ましてはいけません。 伝播する先天的迂愚のアニミズム、 侵されたシグナルは理想郷を顕す、 道連れが高じた点綴する歯止めは、 宙を浮き助けを求め、 不埒に抗うのですか? 小鳥に聞いた、 古いお話。 もう消えかけなんだけど。 /青空を埋める黒い太陽の黙示録を見た、 そこでは、 誰にも 知られてはいけない 理。 /まるで世界が 初めから 無かったようだった。 事象の地平面、 狐矢に捧ぐ秘し隠し、 ガチャリと裂けた渦、 四千万里先天の方、 目を合わせてはいけません。 大穴が飲み込んでいく、 行く末を見据える者から。 取り残された、 薄命から 逃れたい。 ぐらりと罅割れる、 穏やかに満ちた轟音は、 ガチャリと逆回り、 騒く禰の見張る方へ、 事象の地平面、 狐矢に捧ぐ秘し隠し、 ガチャリと裂けた渦、 四千万里先天の方、 二度と帰れはしないのです。