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ポツリと佇むカモメが一人で 敗者と知らずに冬を待つ その姿に見惚れた僕は足を スクわれてコロぶのです 既に届かなくて落ちて 僕の可視域は灰色に染まったけど 氷柱を昇華させ 肝臓を蝕んだら 存在を知られずに成就する 粘り気は掻き消して 安寧欲し封をした僕は 逃げ場を消したのです 幾何去っても変わらない/存在を知られずに成就する ドアに停止線を張り巡らせて/粘り気は掻き消して 圧迫した身に砒素を塗り/安寧欲し封をした僕は 世界を満たすのです/逃げ場を消したのです 存在を知られずに成就する 粘り気は掻き消して 安寧欲し封をした僕は 逃げ場を消したのです