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噓の身に、 求めゆ数は欠けて。 哀憫は、 感の余業と吾に倣えて。 海の巳に、 終う灯は止んで、 懇請は、 静寂の雫に偽る。 不死の没する過誤は、 尓の時を囲ふ辿を俟つ。 形有る物も、 濁世に去る者も、 一時の栄誉に酔い痴れてた、 全て遺言の所為です。 柿の瀬の、 理屈が聞こえるならば、 砕屑は、 破片の雨粒に打たれて。 差異の交わる筬は、 四鏡の簣を幾久俟つ。 形有る物も、 濁世に去る者も、 一時の栄誉に酔い痴れてた、 全て遺言の所為です。 水底と音の駅船所、 湿るモレンドを進む後、 十七の迷信に忌を過ごした程、 行方は消えず。