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誰にも知られずに隠した、 奥底に沈む秤。 刃先があなたに向かないように。 誰にも知られずに消し去り、 訣別を望んでいた。 日々の色彩が淡く薄くなってゆく。 何度も目標に達しても、 遠くに消え。 それが在るべき姿なら、 傷だけを追うのです。 わたしの往く道に なにが待つのでしょう? そんな不安も届かずに、 二つに断ち切られ 心へと突き刺し、 虚像を装うのです。 あなたに知られずに隠した、 仄暗い過去の悩み。 内部を次第に侵食されてゆく。 あなたは知りすぎた未来で、 誰かを刻むのでしょう。 それは浅はかなわたしの自惚れでした。 見当違いが拒絶を呼び醒まして、 遮蔽したこと。 そして在るべき居場所すら、 気付いたら消えていた。 わたしの往く先に 誰が居るのでしょう? そんな期待も裏切られ、 途方に暮れながら 焦燥を隠して、 出鱈目に叫ぶのです。