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車窓の光は眩しくて カーテンコールは鳴り止まず 今際の時に一人きりで泣いていた。 白濁した光は透明で ナースコールは止まらずに あの世を繋ぐ橋はどこかへ落ちてった。 凍る際の戯れに 椎名の木の実は崩れてく あの夏みかんの思い出は 消えてしまうのでしたかな 貴方のカメラは見ています 名前を呼んではくれないか 緋色の空には届かない 咎には君だけ縛られる 貴方の瞳を見ています 名前を忘れてくれないか 本当に笑っていたのかは 君だけ縛られ知っている 紅い鯱の戯れに 小さく降るは雪の数 あの実る木の実の思い出は 消えてしまうのでしたかな 貴方のカメラは見ています 名前を呼んではくれないか 緋色の空には届かない 咎には君だけ 縛られる 貴方の瞳を見ています 名前を忘れてくれないか 本当に笑っていたのかは 君だけ縛られ 知っている。