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線香花火日が暮れて 眺めてた提灯消えて 狐がそっと眺めてる 炎に飲まれて沈んでく 唐傘持ってついて行く 雨が降る花火大会 通り雨も知りません 神隠しなら知らないや 誰かが持った受け皿で 赤子の腕を捧げたら カエンダケが生えてきて 村ひとつ分飲み込んだ 神様の呪いと恐れ 彼岸の花は咲かずに 籠の中の閉じ込められた 着物に身を包んでいて 神様今日も見下ろして 狐に全てを任せ 現世の供物食べきれず 呪いは解かれず沈んでる 鳥居の向こう消えていく 狐火魔が出た夜に あなたに囚われ溶けていく 見えない影か着いてくる