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湿る足音を辿る//月影が照らす徒路 取り落とさぬように//霧雲の中誘われ 郊外外れ//手招かれ 引き寄せられ 灯火もなく//空夜に染まる 星彩も呑まれて//只 染まるだけ 消える//進む 妙に温い蔭りが照らす/見飽きた鳥籠で独り待つ/白南風の絆されるままに 鬼気がさざめいている/刻む夜から忘れられ/愁う瞳が背を沁める 警鐘に止まる点と/もう描けない/呑まれてく 呑まれに行く 足に逆らえず/過ぎた春を見た/繋ぐ足音 もう置き去り /最期を託す/ /針を進め/ 影を辿る//温かく煌めく夢に抱かれ 手を伸ばす// 堕っこちていく//懐かしむ夢幻に囚われて 光に届かずに// もう届かない夜を見た//溺れてく籠の中閉ざされた 朝焼けに包まれ//夜明けが迎え 崩れ落ち//明日を待ってた 光辿る足進める//朝焼けが照らす帰路に 落っこちていった//雲一つ無く迎えられ 光を忘れていた//手招いて 届いた朝//今日へ戻る 違和さえも忘れ去って//光に染まる 若葉の風を追う//そう 染まる 風の音がする/風の音も無く/ 光が誘う/光さえ見えず/ 暖かく照らす/冷たく暗く/ /何もなく/ 青がある/灰色が包む/ 取り残していく/取り残されていく/ 遠ざかっていく/遠ざかっていく/ 照らす光が/止まりだす秒針/ 辺りを覆う/落ちる影も無く消え/ 音がする/ただ暗く/ずっと待っていた もとに戻る/荒ぶ大地/春を迎えた いつもの景色だ/異なりがる明日/託して進めた針を追う 暖風が妙に心地良い/手放した/やっと見る籠の外の景色は 清爽と鈍る/怨じ/何色で描くべきかな /霑る/ /手握りしめた/ /夜降ち待つ/ 唄音ウタ/兎音ロプ/重音テト