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融けた祈りとペンデュラム、 水晶の夜に灼かれた荊を抱いて、 十六夜を待つ。 静寂の夜闇に抱かれる、 後ろの正面は誰だ。 何処までも続く水平線の彼方、 あなたはもう何処にも居ないから。 それでも其処に居るとしても、 もう何も言わなくていいから。 夢む月影、その裏で咲(わら)えばいいよ。 如何して、如何して、如何して、 何故憎んだんだ。 唯対象、自分と対象。 それでも、 愛していたのは何故? ザイデル収差で翳した未来は、 何処を如何しても消えてしまうの。 ラプラスの悪魔に呑み込まれ、 軈て私が私である意味も失くなるから。 そうして何事も無く、 世界は潮汐の子守唄に落とし込まれ、 愛し愛された記憶さえ忘れて。 俯きがちな暗夜の畔に、 病魔に溺れた一つの心、 行く宛てもなく彷徨い歩いて、 辿り着いた先の摩天楼。 吹雪く花瓣が纏わり付いて、 二律背反のオノマトペ。 アルウェーン波が耳を傾ければ、 軈て炎は體(からだ)を求めますが、 時既に遅し、髄の奥深くへ迄、 融かし尽くされた還るべき場所は何処へ、 徒空(そら)を摇蕩う放蕩者も これ以上悲しみを隠し通せぬ。 ザイデル収差で翳した未来は、 何処を如何しても消えてしまうの。 ラプラスの悪魔に呑み込まれ、 軈て私が私である意味も失くなるから。 そうして何事も無く、 世界は潮汐の子守唄に落とし込まれ、 愛し愛された記憶さえ忘れて。 ザイデル収差で翳した未来は、 何処を如何しても消えてしまうの。 ラプラスの悪魔に呑み込まれ、 軈て私が私である意味も失くなるから。 そうして何事も無く、 世界は潮汐の子守唄に落とし込まれ、 愛し愛された記憶さえ忘れて。