: 1904
: 57
孤独の怠惰に身を任せた、 希死念慮と自己嫌悪。 風向きに任せた乖離の先、 行く末も知れず。 見捨てた空は既に暗闇、 黒に飲み込まれた街。 噛み砕いた氷晶石の味、 とうに思い出せず。 逃げ込んだ先は不毛の大地、 犇めく嘘の憐憫。 蔓草の絡んだ走馬灯に、 未だ追い付けず。 解毒されたディストピアの先、 酷く歪んだ光景。 意気地なしの浄化に耐え切れず、 合鍵は破綻した。 甘い蜜を垂らし、 悪人はそれに引き寄せられて、 張り巡らせた意図に気付かずに、 愚かさを露呈させる。 そして炙り出された、 腕を外された泥人形、 相反する二つの思惑が、 鏡を脅かすのです。 惨状の先に辿り着いた、 終わりなき因果の果て。 過去を根掘り葉掘り晒し上げて、 溜飲を下げる。 記憶の底へと消えたものは、 やがて毒物に変わり、 血液の循環を悪くして、 視野を狭めるのです。 悪意はまた悪意を生み出し、 憎悪へと移り変わる。 裏切り者は裏切られました、 全てあなたの音です。 見捨てた空は既に暗闇、 黒に飲み込まれた街。 一人として残らず消えていく、 全てあなたの所為です。