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頭 捕らえそびれ 見たままの 銃口に指を刺す 湿り滲んでしまった 滴るその汗と血さえも 小さな雪達は埋め隠すのでした 手首 握りそびれ 頭の中 亀裂の入った 地上戦の喧騒 滲み漏れ出てしまった 飛び散る声 その息さえも 劈くような残響に踏み躙られた いつか終わる事を祈った一人の天使 止まった侭 突き刺したヘルメットを 思え出したくも無い 要らないあの日の空気 かつて其処に在った 命じるだけの司令塔の下 ただここに響いた乾いた音のまま 彼方 覗き忘れ 聞いたままの 銃声に指を刺す 座り挫けてしまった 滴るその足 指さえも 小さな雪達は守っているのかな 記憶 捉えそびれ 頭の中 弾痕の入った 人と人の喧騒 湿り壊れてしまった 飛び散る髪 その胸さえも 劈くような共鳴に踏み躙られた いつか消える事を祈った一人の悪魔 止ったのは 突き出したヘルメット 思え出したくも無い 要らないこの日の空気 かつて此処に在った 感じるだけの罪悪感まで ただ僕は響いた静かな声のまま