風情等要らぬのです。
写し書き。 | ||
97 | 苔生したモニターに、 映る死屍累々は、 実に愚かでした。 一頻りの黒い雨模様。 死ぬが良い。 其れは、 飛んで火に入る夏の屑虫。 輝くは、 今際。 最後の足掻きくらいさ。 |
検閲済み。 | ||
102 | 穢れた黒い影が、 醜い美しさを求め、 思惑に酔いしれ溶けてゆく。 愚考、我が強いのです。 転転と、 ブブゼラを、 思い切り圧し折るのです。 届かない、聞こえない。 私も、 無力な様で。 前に居る、 貴様にずっと、 叫び続けています。 夜もすがら嗤えたら幸せか? 泣き言を宣うだけの時を過ごす。 愚か。 風情等要らぬのです。 |