全て元に戻す為です。
ゼロ | ||
つま先立ちで 歩き出している。 片足を沼に沈めた、 甘めの汁を啜りながら。 |
ひ[short] | ||
煤けた扉の向こう側で、 赤錆びた鉄棒が、 未だ消えない傷痕と、 道を、戻れずに。 見たいモノすら消えてしまい、 雪を踏みしめた夜。 苦味だけが残るのすら 嫌に、なりました。 霰の音にたそがれて、 瞼を閉じても尚、 過去にすがりたいままで、 全て元に戻す為です。 |
前[short] | ||
全てはだれかのエゴの為に、 偽りのパズルを通過する。 まだ見つからぬ出口を、 探し求め彷徨って。 鋤骨に刺された刃物を、 引き抜く拍子に転んだ。 瘡蓋を剥ぎ取ったなら、 それは僕に笑いかけ。 けれど、僕らは吹雪の中 急ぐ 急ぐ 水たまりには 誰かの歩んだ未知が写り、 その歌の模倣をした。 全て元に戻す為なら。 妬む 妬む 三途の川は 血の色が流れたその先は、 雪に融けた秋の空。 答えを合わせる時が来たら 全て伝えられるから。 嘯く青空映し出せば 僕は何に見えますか? |