全てええええええです。
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584 | 恐ろしさを知らないなら、 どれ程良いのでしょう。 好奇心と言うモノは時に、 恐ろしいモノなのです。 その声は、誘い込むように。 そっと瞳を、瞑る。 失ったモノ思い出さない限り永遠に、 まぶたの裏で、君が死ぬ。 無知が故、過ちに気付けず。 戻せもせず。 怪談と呼ぶには、 余りにも出来が良すぎたよ。 夜明けと共に、去りましょう。 全て您の所為です。 |
Ⅰ[short] | 13 | |
174 | 蝋燭の光灯す、 その先に舞う埃、 破綻招こうが美しさ故、 目に焼き付く色彩。 実体あるモノに流る意図、 霞み逝く忌みに解など無く、 儚さを知るは昔日か、 死者が華を咲かせ燃ゆる。 羨望を向けられた事、 忘れる訳など無く、 宛ら夢幻泡影かの様、 怪談を紡ぐ。 儚さを知るは昔日か、 霞み逝く忌みに解など無く、 実体あるモノに流る意図、 全て您の所為です。 |
それが、最後の言葉。 | ||
濁世に身を浮かべ、 始まりの先に見ゆ、 掌を見てみると、 いつの間にか色が抜け落ちていた。 目を疑うも、 事実であると、 脳が思考を拒む。 誰もが終わりを望むなれば、 その先に見えるのは、 見るに堪えぬ姿で立つ、 月明かりを背にして。 「その侭、黒く染まればいいの。」 そんな声が聞こえた。 全て您の所為です。 それが、最後の言葉。 |