やおざくら
°。 | 17 | |
296 | 明かりを失った寒空/いつものように撫でられながら 散らばる紙 今日も探してるんだ/青い天井の 雲を眺めてる 今何処にいるのかな/今私野良の旅 明日は見つかるのかな/淋しさが吹きすさぶ 首輪で縛り 自由を奪い/首輪で抑えられながら狭く まるでそれは生き地獄のよう/まるでそれは生き地獄のよう 嗚呼 明日外に出る/明日誰と逢うのかと きっとさみしがってる/淋しさを紛らわす |
惨廼イオ | 8 | |
152 | 暗い心映して 天井に映る月は波打ち 満ちも欠けもせずただ 回る空を見上げてた 揺蕩う海は広く 瑠璃色の目がこちらを向き 次の獲物を探すように 海を切り裂いた この空の中 呪いの道しるべ 白い星はこちらを向いて 蔑む周りの星を ただ黒く覆って 楽園へ向かう道は 自分の心の中にある 嘲る者を迎えに 今日も白く光る 陸風吹く砂浜 人面の魚が倒れていた 不気味なその姿に 嫌気がさしてきたのです 冷嘲熱罵の声 突き刺す心は凍って 痛みもなく拒絶する それが普通のように 突き飛ばしてまた刺して 殺しても満足せずに 玩具にすら成らないと そこを過ぎ去るのです よどむ水の中浮かぶ足跡 外へ排除していたの 追いやる人間はあの瑠璃色の目で こちらを睨んだ 甘い毒を流し 拒絶と絶望を突き付けるのです 白く光った躰は 空へ飛び出して 黒く照らした 欲望の渦巻く影 海は暗く濁り続け 楽園を閉ざし闇に すべて呑み込むのだ 空白も海も空も 白と黒が全てを呑んで 運命に抗う罰 その身で償うのだ |