: 1971
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確かに存在していた、 据えた言葉は棄てられました、 決意も別離も綺麗事と嗤われ、 手が震えたの。 ネジを外された頭から、 エスが漏れ出てしまわぬ様に、 苦慮も、 流転も 愛しましょう。 心意は昏いけれど。 いつも通りの日々が、 ようやく崩れて終わるのだから、 歔欷かなくて良いんだよ。 ......元には戻れないけど。 声が出せなくなるんだ、 瑕疵は消えやしないと知ったから、 どうすることも出来ないんだよ。 ......涙さえ無駄なんだよ。 薬籠中のモノとなり、 騙し騙し笑っていました、 間違いの久遠は猖獗を極めて、 断片と消ゆ。 死に損ないの成れの果ては、 睨まれた薤露そのもので、 集る、 空疎も 愛しましょう。 亡骸となる前に。 いつも通りの日々が、 ようやく崩れて終わるのだから、 歔欷かなくて良いんだよ。 ......元には戻れないけど。 声が出せなくなるんだ、 瑕疵は消えやしないと知ったから、 どうすることも出来ないんだよ。 ......涙さえ無駄なんだよ。 吐き捨てた言の葉も、 憾みも憤慨も、 いつか忘れられるのですか? 全て滂沱の所為です。 いつも通りの日々が、 ようやく崩れて終わるのだから、 歔欷かなくて良いんだよ。 ......元には戻れないけど。 声が出せなくなるんだ、 瑕疵は消えやしないと知ったから、 どうすることも出来ないんだよ。 ......涙さえ無駄なんだよ。 心が壊れた末、 何もかもを呪い、 まだ未練を残したままで、 どこへ行くのか。