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行く当てなく流離う中で、 乂安求めてエゴを見失うが、 虚は度し難く、 現と論う。 居場所のない詩人は難く、 躑躅は集く虫たちを誘った。 否、姿は無い、 玲瓏の月夜に。 贖う葦が手を繋ぎ、 カタツムリを焼きました。 蓋然性は未だ不明で、 空の蝉と戯れに遊びますが、 消えない落書きの中、 轍を踏むのですか。 常春藤は今も欺瞞で、 故に、暗く、 終夜咽ぶ声。 響動めきが謳う摩擦と、 あなたを見るのですか。 衒学を嗜む番が、 鴛鴦の契りを交わして、 別れた。 意味のない具象。 玉響の愉しみ。 岑岑と痛む頭には、 見えない贋作を嬉々として食べる、 械仕掛けの、 相食んだ丫。 目眩く朝焼の陽に、 魂を焼かれました。 幽世に住む魍魎の目が、 知らぬ間に逃げる隙を隠しますが、 現し世と共存する、 道理は示せますか。 肌骨に砭す葛の手が、 次第に完璧を追い求めますが、 知れない柵と成り、 音を崩し始めた。 界を滲ませて、 あなたとわたしが混ざりました。 全て化学の所為です。 蓋然性は未だ不明で、 空の蝉と戯れに遊びますが、 消えない落書きの中、 轍を踏むのですか。 常春藤は今も欺瞞で、 故に、暗く、 終夜咽ぶ声。 響動めきが謳う摩擦と、 あなたを見るのですか。 為体を埋め、 視界を遮る為に溶けて、 奪おうとしていたのか。