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濁世の狭間で、独りでいた。 伽藍堂の陽だまりで、 烏が死体を啄んでた。 影はもう無く、快楽が蟠り軋んだ。 危機感を誑かしてた、花は軈て散るのでしょう。 南の空、雨は止むこと無く続いた。 蛍石は侍り、 蛍石は輝いてた。 欺いた目は、詭弁を弄し、 こちらに近づいてきた。 儚き風が、木の葉を揺らす。 深淵は暗く去り、また微笑うでしょう。 幻滅の花が、詩を詠んだ。 愚かにも鳴り渡り、滑落描いた。 四季が廻り、月の幻光が照り、翳り。 罪悪感が混ざり、嫌悪感が僻んでた。 北の空に降る雨が雪に変わってた。 光だけが翳し、 光だけが影を作る。 行く先知れず、居場所を探しては、 みんなが見守ってくれた。 儚き声の、歌を響かせ。 たとえ聞こえない声でも歌いたくて、 歌い続けた。 嗚呼、文字が足りなかったようです。 安心できるでしょうか?ずっと待っています。 白鳥が飛び去るまで。 欺いた目は、詭弁を弄し、 こちらに近づいてきた。 儚き風が、木の葉を揺らす。 深淵は暗く去り、また微笑うでしょう。 形而上的、憾みが募り、 「名前を読んでほしい」と。 儚き光、消えてなくなり。 蛍石は在る筈なのに見えなく、 差し込む光だけが、影を作った。