割れたレコードを掛け、 耳を澄ませば、 ノイズに塗れた時間軸の、 表舞台で呟く、 似つかない鸚鵡の囀り、 脳が拗れてきました。 のべつ幕の無い声に、 指を滑らせて、 羽根の折れた音符玉は、 唄を忘れるのでしょう。 味の無いガムベースの様に、 使い捨てられてゆく、 それは宛らスラム街、 やけに冷え込むのです。 間違った色眼鏡が、 実に恐ろしくて、 不意に目元を覆う様に、 濡れ手がわたしを包み込んで、 積み上げた奇麗な音に、 冷や汗をかくのでした。 一部が黒く塗りつぶされた、 清澄な喃語、 耳を大きく見開いて、 神経毒を吞むのです。 味覚神経が目眩する、 酸い魚の様に、 それは宛らスラム街、 全て大人の所為です。 化学薬品の川の様に、 虐げられてゆく、 黎明の空が目を焦がした、 全て大人の所為 味の無いガムベースの様に、 使い捨てられてゆく、 それは宛らスラム街、 全て■■■■の所為です。 数合わせの為だけに、 身を溶かしたのか。