ケロイドを撫でる左手に、 付け焼き刃を拵える、 虚無さえも愛せない愚者が、 黒ずみを舐める様に。 黴の生えた木箱を退けて、 苛立つ耳を抑えつつ、 何処に線を引けばいいのか、 苦悩するのですか? 顰めっ面を、 叩き直して、 名の無いグソクムシの夢を見た。 陰と陽が頭蓋の裏を、 休むこと無く廻り続ける、 相反するふたつの感情は、 同様に確かなのです。 罪と罰は表裏一体、 鏡の中のわたしを叩き、 スプライン曲線を描く様に、 奇行に走るのです。 甘い算段が仇となって、 何もかもが崩れ落ちる、 グシャリと折れた心が今、 理性を手放しそうで。 知る術も無い時を刻んで、 聾者の唄をひとり聞く、 腕の無い切子職人が、 突拍子に逃げるのです。 顰めっ面を、 叩き直して、 名の無いグソクムシに夢を見る、 陰と陽が頭蓋の裏を、 休むこと無く廻り続ける。 相反するふたつの感情は、 同様に確かなのです。 罪と罰は表裏一体、 鏡の中のわたしを叩き、 スプライン曲線を描く様に、 奇行に走るのです。 愛の言葉を、 四方や忘れてしまい、 胸に残る辛酸を咬む、 全て大人の所為です。 陰と陽が頭蓋の裏を、 休むこと無く廻り続ける、 相反するふたつの感情は、 同様に確かなのです。 罪と罰は表裏一体、 鏡の中のわたしを叩き、 スプライン曲線を描く様に、 奇行に走るのです。 ガラクタらしく、 髄液を垂れ流し、 前も後ろも見えなくなり、 行方を晦ますのか。