貴方はその小屋の中で、 欲張りに絵具を掻き混ぜて、 狂乱の末路には、 黒に焦げ付いている心臓。 貴方はモノクロの上で、 欲張りに指先を滑らせて、 狂信の彼方には、 赤に塗れているのでした。 隣り合わせ 調和する筈無く、 押し殺し藻掻いて音を枯らし、 短慮に出鱈目が構成されて、 巨大な牙が襲うのでした。 開けた儘の処理場の中、 溜飲が垂れる、 時に連れ止められ流されて、 消え失せたあの記憶と痕跡。 見世物だと人は言い、 優越感のその先、 燃焼する前に目を避けず、 死に至るでしょう。 全て言の葉の所為です。