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秒針の音が、 谺していた回廊にて。 それは妖しく光りだし、 我々を惑わす。 蠢き揺らぐその影に、 怯え続けていたのか。 それは奇妙に盪けだし、 彼らに跪く。 顰に倣う人形が、 舟の舵を切り始めた。 静寂の前に、 物語は未だ終わらずいる。 永劫の刻の中、 朽ち、壊れる。 鏡が割れていました。 木洩れ日の中 少し足を止めてみたが、 それはまだ佇んでいた 指すら動かせず。 触れては壊してしまう、 二度と戻れなくなるのに。 それはまだ蹲っていた 白い部屋の隅で。 何も出来ず儘、 ただそこで、 何かを呟くのです。 永劫の刻の中、 物語は未だ終わらずいる。 静寂の前に、 朽ち、壊れる。 全て雨垂れの所為です。 永劫の刻の中、 物語は未だ終わらずいる。 静寂の前に、 朽ち、壊れる。 全て██の所為です。 黒い人影が、 泣いていたのか。